更年期

更年期障害の症状を楽にするセルフケア

更年期

更年期の症状とは?

更年期には、エストロゲン(卵胞ホルモン)が急激に減少し、さまざまな症状が起こります。

更年期には、以下のようなさまざまな症状があるのです。

  • 生理の頻度や量が多い、少ないなどの月経不順
  • ほてり、ホットフラッシュ、めまい、動悸などの自律神経症状
  • 情緒不安定、不安、気分の落ち込み、不眠などの精神症状
  • 食欲不振、下痢や便秘などの胃腸症状
  • 性交痛、頻尿などの性器の症状

更年期による症状がひどく、日常生活に支障をきたす場合には「更年期障害」と呼ばれます。

更年期による症状かと思っていたら、子宮筋腫や卵巣などの病気だったというケースもありますので、注意が必要です。

まずは、婦人科を受診して、これらの症状が更年期によるものかどうかを確認する必要があります。

婦人科では、血液検査をして、女性ホルモンの値を調べます。

女性ホルモンの減少が見られ、超音波検査や内診でも異常がなければ、更年期による症状であると判断されることが多いものです。

更年期による症状だとわかったら、セルフケアをして、少しでも楽に過ごせるよう工夫してみましょう。

更年期の症状を軽くするセルフケア

更年期の症状は、エストロゲンという女性ホルモンの急激な減少により起こります。

女性ホルモンに似た物質をとること、症状をケアすることが大切です。

 

大豆製品を多く摂る

 

食事では、大豆製品を多く摂るのがおすすめです。

大豆製品には、大豆イソフラボンと呼ばれる女性ホルモンに似た働きをする物質が含まれています。

大豆イソフラボンを多く含む食材は、以下の通りです。

・納豆

・大豆飲料

・豆腐

・油揚げ

・きなこ

・味噌

有酸素運動やヨガをする

 

運動は、ウォーキング、水中歩行、サイクリングなどの有酸素運動やヨガなどがよいでしょう。

激しい運動より、軽めの運動を週に3回以上継続的に行うのがよいです。

運動は、全身の血行をよくしてくれます。

運動による適度な疲れが睡眠の質をよくしてくれます。

また、脳の血流もよくなりますので、脳の活性化やストレス解消にも効果があるでしょう。

苦痛にならない範囲で行うのがおすすめです。

 

女性ホルモンに似た物質を含むサプリメントを使う

 

女性ホルモンに似た物質を含むサプリメントを使うのもひとつの方法です。

以前は、大豆イソフラボンのサプリメントが主流でしたが、最近では、エクオールという成分が含まれたサプリメントが多く出回っています。

大豆イソフラボンを摂っても、女性ホルモンに似た物質に変換できる人とできない人がいることが明らかになりました。

エクオールは、大豆イソフラボンが腸内細菌により代謝され、作られます。

大豆イソフラボンのままでは、女性ホルモンに似た働きをすることはできないのです。

エクオールは、女性ホルモンに似た働きをする物質ですので、以下のような効果が認められています。

  • 更年期症状の改善
  • 抗酸化作用(アンチエイジング)
  • 骨粗鬆症予防          など

エクオールは1日10mg摂取するとよいと言われていますので、サプリメントを購入する際には、参考にするとよいでしょう。

大豆イソフラボンのサプリメントを使っても効果がなかった人は、エクオールを試してみるのがおすすめです。

 

アロマテラピーを活用する

 

アロマを使うのもおすすめです。

クラリセージというオイルには、女性ホルモン様物質を含むものがあります。

芳香浴は、手軽にできますのでおすすめです。

芳香浴とは、ティッシュに数滴クラリセージのエッセンシャルオイルを垂らし、ハンカチやハンドタオルにはさんで香りを楽しむ方法、アロマポットやアロマディフューザーで部屋に拡散させ香りを楽しむ方法のことを意味します。

エッセンシャルオイルをホホバオイルなどに数滴垂らして、混ぜ合わせ、下腹部の皮膚に塗る方法もあります。

体質によっては、皮膚が赤くなったり、痛みやかゆみがでることがありますので、目立たない場所の皮膚に少し塗ってみて、大丈夫かを確認してから広い範囲に塗りましょう。

いきなり自分で行うのは不安という人は、アロマセラピストによるアロマトリートメントを受けてみるのも効果的でしょう。

 

カウンセリングを受ける

 

更年期の症状には、ココロの症状もあります。

情緒不安定になったり、気持ちが落ち込んだり、眠れなくなったり、将来への不安が強くなったりするのは、とても苦しいものです。

そのようなココロの症状がつらい人は、感情を吐き出してみるとラクになることがあります。

感情が湧き出てくるのは自然なことです。

無理やり抑え込んだり、見ないようにしたりすると、どんどん感情が大きくなって苦しさも強くなります。

できるだけ、感情を溜め込まずに言葉にして感情を表現すると落ち着きを取り戻すことができるようになることが多いものです。

友人やパートナーに話をきいてもらうのもよいでしょう。

しかし、なかなか人に話せない悩みを抱きやすいのもこの年代の特徴でもあります。

子どもが独立し、嬉しい反面、寂しさが強くなったり、パートナーとの関係に直面しなければならなくなったり、親の介護に関する悩みが増えたりと、さまざまな悩みが生じやすいじきです。

また、女性としての生き方を振り返る時期でもあります。

女性としての生き方に後悔が残る方は、更年期を迎え閉経するということがとても悲しく感じられることがあるのです。

更年期の不安定さに加え、このようなストレスが加わりますので、余計につらくなるのでしょう。

カウンセリングでは、守秘義務のあるカウンセラーがお話を伺います。

ご本人の考え、感情を否定せずに傾聴し、受け止めてくれるので、安心して感情を出すことができるでしょう。

つらい症状があるときに、がんばれと励まされてもつらくなるばかりです。

時には自分の本音を利害関係のない人に話して、感情を解放したり、自分自身をみつめなおしたりすると、スーッとラクになることがあります。

カウンセリングは、心療内科や精神科でやっている場合もありますし、カウンセリング施設でも受けることが可能です。

1回あたり5,000円~10,000円程度が相場で少し値が張りますが、少しでもラクになるなら検討してみる価値はあるでしょう。

 

自分を甘やかす時間をつくる

 

更年期の症状があるときも、我慢して家事や仕事をしている人が多いでしょう。

時には、自分を甘やかす時間をとるのもおすすめです。

ゆっくりとカフェでお茶を飲んだり、ゆっくりお風呂に浸かったり、好きな物を食べたり、友人とおしゃべりしたり、昼寝をしたり、マッサージを受けたりと自分が楽しい、心地よいと感じることをしましょう。

ストレスが高まると症状もひどくなります。

自分を大切にすることがココロのケアではとても効果的です。

 

更年期の症状はセルフケアでも楽になる

更年期の症状は、軽い人ならセルフケアで楽になる場合が多いものです。

ホルモン補充療法や漢方治療をする程でもないと感じる人は、セルフケアを実践してみるのがよいでしょう。

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