昔は、検査を受けるためには、病院を受診しなければなりませんでした。
働いている人やお子さんがいる人など、平日昼間に時間を作るのは、なかなか大変です。
最近では、自宅で受けられる検査が増えてきました。
ここでは、自宅でできる女性向けの検査について、解説します。
自宅でできる検査ってどんなもの?
自宅でできる検査は、検査キットが検査会社から郵送されてきて、自分で検体を採取して送り返すという方法をとります。
検査キットは、自分でできるように工夫されているものが多いです。
しかし、手順や方法を間違えると、正しい結果が得られませんので、説明書をしっかり読み、ひとつひとつ手順を確認して行う必要があります。
尿検査、便検査、血液検査、唾液や粘膜、粘液の検査などを自分で採る方法が多いものです。
自宅でできる女性向けの検査
性感染症の検査
性感染症の検査が自宅でもできます。
「性病かも…」と思っても、恥ずかしくて病院に行きたくない、人目が気になってしまうなど、さまざまな事情があるでしょう。
しかし、放置していても治りません。
自覚症状がある場合には、早めに病院を受診した方がよいですが、どうしても病院に行く時間が取れない、病院に行く前に知りたい、という場合には、自宅での検査がおすすめです。
膣の検査は、ケースに入った長い綿棒のようなものを膣内に挿入し、かるく回転させることで膣内の分泌液をぬぐいとります。
血液検査は、ランセットという器具を指に当て、ボタンを押すと、一瞬だけ針が出て指に刺さり、血がでてきます。
この血液を専用ろ紙にしみこませて郵送するという方法をとるのです。
クラミジアなど喉に感染する性病もありますので、喉の感染を確かめるためには、うがいした液体を採取します。
HIVのように、感染から3か月以上経過しないと検査結果に現れないものもあります。
代表的な性感染症の検査をするのにふさわしい時期は以下のとおりです。
検査可能な時期 | 感染して症状が出るまでの期間と症状 | |
HIV
(エイズウイルス) |
感染の機会から1か月後から検査可能。
確実な結果を得るには3か月以上経過してから検査する必要がある。 |
3か月~数年程度
キャリアでは無症状 発症すると、下痢、体重減少、免疫力が低い人がかかる病気が重症化 |
梅毒 | 感染の機会から1か月後から検査可能。
確実な結果を得るには3か月以上経過してから検査する必要がある。 |
3週間~3か月程度
第1期:性器に痛みを伴わない硬いしこりができる 第2期:手足を中心として全身に小さな斑点ができる |
B型肝炎 | 感染の機会から2か月後から検査可能。
確実な結果を得るには3か月以上経過してから検査する必要がある。 |
1~6か月程度
キャリア:無症状 発症すると、強い倦怠感、発熱、黄疸、尿が茶褐色になる |
クラミジア | 感染の機会からすぐ | 1~4週間程度
男性:排尿時のむずがゆさ、痛み 女性:おりものが増える、腹痛 |
淋病 | 感染の機会からすぐ | 2日~7日程度
男性:排尿時の強い痛み、排尿時に黄色い膿が出る 女性:おりものが増える程度なので気づきにくい |
トリコモナス | 感染の機会から24時間以上 | 1~3週間程度
女性:外陰部のかゆみ、ヒリヒリする、熱い感じがする、おりものが増える 男性:軽い排尿時痛、無症状のこともある |
性器ヘルペス | 感染の機会から4週間後 | 3日~1週間程度
男女ともに:性器に小さい水疱ができる、水疱の部分が痛い、かゆい |
STD checker
匿名で性感染症の検査を受けることができます。
検査キットが自宅に郵送されてきて、説明書どおりに検体を採取して送り返すだけです。
さまざまな検査セットがあるため、ウェブサイト上で自分に合った検査セットを選んでくれる機能もあります。
費用は、基本セットで1万円台となります。
妊娠検査
妊娠したかどうかを検査するものは、薬局やドラッグストアでも販売されている「妊娠検査薬」です。
生理予定日の7日後から検査できます。
妊娠しやすさを検査するための検査が妊孕性検査です。
女性が妊娠するために必要な女性ホルモンや女性ホルモンを放出するためのホルモンなどについて検査します。
通常は、生理中に病院を受診して血液検査をしなければなりません。
しかし、なかなか予定を調整して生理中に病院に行くのは大変です。
自宅でできる妊孕性検査がありますので、こちらを使えば、郵送で対応できます。
その結果をみて、気になる点があれば、婦人科を受診して相談しましょう。
canvas「 Women’s Fertility Check(妊孕性検査:にんようせいけんさ)」 28,600円
更年期向けの女性ホルモン検査
更年期かもしれない、と思っても、なかなか病院に行くほどではないかもしれません。
更年期の症状は、女性ホルモンの急激な減少により起こるものです。
更年期かどうかを知るためには、血液検査をして女性ホルモンの値を調べる必要があります。
もし、更年期の症状がひどくつらいという場合には、ホルモン補充療法などの治療を早めに開始することで、症状を緩和することができますので、早めにチェックしておくのがおすすめです。
もし、検査の結果、更年期による症状である可能性が高いという結果がでたら、婦人科に相談しましょう。
canvas「Menopause Check(更年期)」 16,500円
自宅でできる検査を活用して早期発見早期治療しましょう!
自宅でできる検査は、忙しくてなかなか病院に行く時間がとれない人に好評です。
強い症状があれば、病院に行くけれど、それほどでもない場合、病院に行くのが遅れがちになります。
軽くても心配な症状や心配な状態を放置しないことが大切です。
病院に行くかどうか判断するためにも、自宅でできる検査をしてみましょう。