吸水ショーツときいても、ピンとこない人はまだまだ多いのではないでしょうか。
吸水ショーツは、生理のときにナプキンのように経血を吸収してくれるショーツです。
近年、貧困により生理用品を購入できない女性の存在が取り上げられています。
生理用品を買えない人に吸水ショーツを提供したニュースでも登場した、話題のフェムテック製品のひとつです。
吸水ショーツについて解説します。
吸水ショーツってどんなもの?
吸水ショーツとは、文字通り、吸水力のあるショーツのことです。
ショーツの股の部分に吸水シートが配置されていて、ナプキンなどの生理用品のように経血を吸収してくれる仕組みになっています。
吸水力のある製品では、ナプキン6枚分くらいの量を吸水できるものもあるくらいです。
防臭や抗菌加工がなされた製品もあり、使いやすくなってきています。
吸水ショーツの選び方
吸水ショーツを選ぶ時には、ぴったりフィットするサイズを選ぶのが非常に重要です。
サイズが大きい場合は、経血のモレの原因になります。
また、ヒップの形は、日本人と欧米人とでは大きく異なる場合が多いです。
なるべくなら、日本製の製品を選ぶと、フィット感がよいでしょう。
吸水ショーツの使い方
吸水ショーツは、生理がきそうなとき、生理中に普通のショーツと同じように履くだけです。
最初は、本当に経血を吸収してくれるのか、モレやニオイが心配、という人もいらっしゃると思います。
休日に家で過ごすときに試してみるのがオススメです。
吸水ショーツのメリット
吸水ショーツのメリットについてご紹介します。
ナプキンやタンポンなどの費用が少なくなる
吸水ショーツは、洗って繰り返し使うことができます。
ですので、ナプキンやタンポンは必要ありません。
ただし、量が多い人やモレが心配な人は、タンポンと吸水ショーツを組み合わせて使うと安心です。
肌への負担を減らすことができる
市販されている一般的なナプキンは、ポリエチレンフィルムや不織布などのケミカルな材料で作られています。
いくら肌への刺激が少ないと書いてあっても、デリケートゾーンの皮膚はとても敏感です。
かぶれやかゆみの原因となってしまうことが多いでしょう。
吸水ショーツは、肌にやさしい布製のものがほとんどですので、紙ナプキンよりも肌にやさしいという点がメリットです。
吸水面が湿った状態のままだと蒸れの原因になり、皮膚への負担が増えてしまうのですが、最近販売されている吸水ショーツは吸水力もあり、皮膚に触れる部分がサラサラになる構造のものもあります。
しかし、血の塊はさすがに吸収できないようです。
量が多い、血の塊がたくさん出る、という人は、多い日はナプキンやタンポンを併用すると気持ちよくすごすことができるでしょう。
環境にやさしい
紙ナプキンやタンポンは、使い捨てです。
紙ナプキンの原材料の大半は、石油から作られた素材ですので、環境によくない影響を与えるダイオキシンを発生させるゴミになってしまいます。
女性は、平均38年間、456回の生理があるとも言われています。
1回の生理が5日だとすると、2280日生理用品を使用すると考えることができるでしょう。
タンポンは、4~8時間ごとに交換するように推奨されていますので、1日あたり3~6本となり、ナプキンも1日に4~5回は交換することが多いと思います。
仮に1日5個のタンポン、もしくは、5枚のナプキンを使用したとしたら、女性が生涯使用する生理用品は、2280日×5個(枚)=11,400個(枚)となります。
膨大な量のゴミを排出しているということがおわかりになるでしょう。
吸水ショーツを使うと、生理用品を使う量が格段に減りますので、これから世の中に普及していくと、環境保護に貢献することができるのです。
吸水ショーツのデメリット
吸水ショーツには、デメリットもあります。
購入するときには、デメリットを知り、自分なりの使い方を検討する必要があるでしょう。
初期費用がかかる
生理用品は、ナプキンは1袋15~22枚入りで250~300円くらい、タンポンは1箱30~34本入りで700~900円くらいが相場ではないかと思います。
ですので、1回の生理で使う費用は、600円~1,500円くらいでしょう。
サニタリーショーツ(生理のときに使うショーツ)も、1,500円~2,000円くらいで購入できます。
これに対し、吸水ショーツは高額なものが多いです。
安価なものでは2,000円くらいのものもありますが、5,000円~7,000円くらいが多いでしょう。
洗って何回でも使えるので、長期的にみたら経済的かもしれませんが、数枚購入するとなると初期費用がかかるという点がデメリットです。
まずは、1枚購入して試してみるのがよいでしょう。
洗濯などのお手入れの手間がかかる
吸水ショーツは、ショーツ自体が経血を吸収するため、使用後には速やかに洗濯する必要があります。
入浴するときに、まずは水かぬるま湯につけておき、軽くもみ洗いしてから洗濯機へ入れて洗濯する人が多いようです。
出血が多い場合、サイズが合わない場合はモレやニオイが気になることも
吸水ショーツが吸収できる経血の量は、製品により異なります。
多い日でも十分に対応できるものもありますが、少ない日でないと対応できないものもあるので注意が必要です。
製品情報の欄に〇〇mlと吸収できる目安の量が書いてありますので、必ずチェックしましょう。
一般的に、生理の量はどのくらい?と調べてみると、20~140mlとかなり個人差が大きいことがわかります。
生理の多い日には、100ml以上の吸収力の吸水ショーツを使う、もしくは、タンポンを併用することがおすすめです。
生理の量が減ってくる4日目以降は、吸水ショーツだけで十分対応可能でしょう。
ただ、生理の量が多くて、夜用ナプキンを使うことが多い人は、吸水力の高い製品を購入したほうが無難かもしれません。
代表的な吸水ショーツ
代表的な吸水ショーツをご紹介します。
ベア
ボクサーパンツのようなデザインで多い日でもしっかり吸収してくれる吸水量No.1の吸水ショーツです。
シグネチャーショーツで給水量は120ml、ウルトラヘビー&ナイトショーツでは150mlとなっています。
5層構造で横漏れ防止の仕組みや抗菌加工もなされており、すぐれた技術が詰め込まれた商品です。
生理のときの経血量は20~140mlと言われていますので、多い日でも十分対応できます。
サイズ展開も豊富で、S、M、L、XL、3Lとふくよかな人も利用可能です。
日本製であるのも特徴です。
日本人女性の体に合わせて作られています。
シグネチャーショーツ(S,M,L,XL,3L、ブラック):7,590円(税込)
ウルトラヘビー&ナイトショーツ(S,M,L,XL,3L、ブラック):8,690円(税込)
ナギ
ナギは、吸水ショーツの有名ブランドです。
standardは、約60ml(昼用ナプキン6枚分)の吸収力があり、Ag(銀)を配合した線維で作られ防臭加工がなされているのが特徴です。
fullでは吸水面が腰までありますので、夜眠るときに使っても大丈夫です。
吸水量は、約105ml、ナプキン10枚分、となっています。
slimは、タンガショーツのようなデザインです。
吸水量は、約20mlと少なめですので、そろそろ生理がきそうだなという日や経血量が少なくなる生理4日目、5日目あたりで使うのがよいでしょう。
機能面だけでなく、サイズや色、デザインも豊富ですので、色やデザインもいろいろ楽しみたいという人におすすめです。
standard(S,M,L,XL、5色):6,105円(税込)
slim(S,M,L,XL、3色):5,775円(税込)
full(XS,S,M,L,XL、5色):6,600円(税込)
ムーンパンツ
ムーンパンツは、台湾の吸水ショーツブランドです。
クロッチ部分が独立しているため、羽根つきナプキンの併用もできます。
ムーンパンツはどのタイプも吸水量は10~15mlとやや少なめです。
ナプキン、タンポン、月経カップなどと併用をする、もしくは、途中で別のムーンパンツに取り替える必要があります。
4層構造になっていて、ニオイや蒸れへの対策は十分です。
デザインによって価格が異なります。
ペールブルーやペールピンクなどカラーも豊富ですので、オシャレに吸水ショーツを楽しみたい人におすすめです。
デイタイム(S,M,L,XL):5,280円(税込)
ヘビー&ナイト(S,L,M,XL):5,500(税込)
ボクサー(S,M,L,XL):7,150円(税込)
ハイウエスト(S,M,L,XL):7,480円(税込)
吸水ショーツを使って生理のときを快適に過ごしましょう
吸水ショーツは、やや高めですが、洗って何回も使うことができます。
吸水力のすぐれたものや、防臭加工がなされているものが開発されていますので、安心です。
心配な人は、おやすみの日に試してみたり、最初はタンポンやナプキンを併用したりするとよいでしょう。
そして、生理のときの蒸れ、肌への刺激が少ないのも特徴です。
生理のときに、デリケートゾーンの皮膚が赤くなったり、かゆみが出たりしやすい人は、ぜひ一度試してみましょう。