ヨニケア

オンナのカラダ塾

ヨニケア

女性にとって、老化は一大事。
年齢を重ねると、誕生日が来るごとに「あまりうれしくない」と不満を感じることもあるのではないでしょうか。

いつまでも若々しくハツラツと過ごすためには、日ごろからの“ケア”が欠かせません。
「なおえビューティークリニック」の喜田直江医師に、美のヒントを教えてもらいましょう。

女性ホルモンは40代を過ぎると減少する

女性らしさをつかさどる、「女性ホルモン」。
いつまでも美しくうるおいのある女性でいるためには、女性ホルモンの存在が不可欠です。

しかし女性ホルモンの分泌量は、40代を過ぎるとガクッと減少。
生理が終わる50代になるとさらに減少し、60~70代では分泌がほぼ0に……。

女性ホルモンが減少すると、“乾燥”にまつわるさまざまな異変が起こるのでご注意ください。

ドライヨニ

普段、ヨニ周りを意識的にケアしたりチェックしたりしますか?

クリニックに相談に来る女性たちの多くは、すでにトラブルが発生した後。確認しにくい部分だからこそ、ヨニケアを習慣化することが大切です。

ヨニ周りから異臭がしたり、かゆみが出たりしたら、それはドライヨニのサイン。

そのままにしていると、カンジダ膣炎(陰部のかゆみ・灼熱感)や萎縮性膣炎(閉経後にみられる症状。少しの刺激で出血する)、ちつのゆるみ(尿漏れや、入浴時にちつに大量にお湯が入る)などさまざまな症状につながることがあります。

「下着の中は湿度が高いから、私は乾燥とは無縁」と思う方は少なくありません。しかしヨニ周りにおいて、湿度と乾燥はイコールではありません。蒸れが乾く際に必要なうるおいまで奪ってしまうので、蒸れれば蒸れるほど乾燥してしまうのです。(これを“隠れドライヨニ”といいます)

また、女性ホルモンが減ると雑菌が繁殖しやすくなります。ちつの中は通常酸性で保たれていますが、女性ホルモンが減少すると、酸が弱くなり雑菌の温床に。その結果、悪臭や炎症などさまざまなトラブルが発生するのです。

ドライアイ

女性ホルモンの別名は、“うるおいホルモン”。 

このホルモンが減少すると、体内のうるおいも減少。結果として、全身に乾燥症状が進行してしまうのです。肌はもちろん、目も例外ではありません。

もし目がゴロゴロ・パサパサしたり、痛みや疲れを感じていたりするようなら、それは目の乾燥が原因かもしれません。さらに40代以降は老眼が進行する時期でもあるので、目のピントが合いづらく、ドライアイと共に悩む方は珍しくないでしょう。

ドライスキン

体内の乾燥は、肌に直接影響を及ぼします。

40代を過ぎてシワができる方は少なくありませんが、これは女性ホルモンの減少によるものと考えられます。女性ホルモンによってキープされていたうるおいが無くなるので、乾燥してシワになりやすくなるのです。

スキンケアである程度の乾燥抑制は期待できますが、その効果はあくまで“表面”のみなのでご注意ください。

理想的なヨニケア3ステップ

年齢を重ねても美しい女性でいるためには、女性ホルモンを活性化させる“ヨニケア”を意識しましょう。今日からできる簡単な生活習慣を紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

3日に1回はヨニ周りをチェック

3日に1回は、手鏡を使って自分のヨニ周りを確認してください。
ヨニ周りは、大きく「尿道口」「クリトリス」「小陰唇」「大陰唇」「ちつ」「会陰」の6つに分かれます。

・尿道口:尿の出口
・クリトリス:小陰唇の前部にある。突起状の器官
・小陰唇:ちつの入口の両側にある。ヒダ部分に汚れが溜まりやすいので注意
・大陰唇:小陰唇と太ももの付け根の間にある。皮膚が厚いのが特徴
・ちつ:肛門の手前にある。子宮などにつながる入り口
・会陰:ちつと肛門の間にある。特定の器官はないが、出産時に切開されるケースが多い

ヨニケアを習慣化すれば、鏡で見るたびに、ふっくらと柔らかく変化していることが分かるでしょう。反対にいえば、定期的にチェックすることで些細な変化にも気づけます。少しでも違和感を覚えたら、病院で医師に相談してくださいね。

摩擦を避ける

ヨニ周りはとてもデリケート。トイレットペーパーの刺激も、できるだけ避けるようにしてください。

ポイントは、“押し当てる”。こすらなくても、押し当てれば水分は拭き取れるので、トイレではぜひ意識しましょう。

ヨニ周りを正しい方法で洗う

ヨニ周りは弱酸性。一般的なボディーソープでは刺激が強いことがあるので、できればヨニ用に弱酸性のソープを選ぶのが理想です。

ソープをたっぷりと泡立てたら、お湯で軽くヨニ周りを洗い流しましょう。泡を鼠径部から太ももの付け根までゆっくり転がして、鼠径部を中心にリンパマッサージをしてください。

その後、アンダーヘア⇒クリトリス・尿道口⇒大陰唇・小陰唇の順で洗います。特にヒダ部分は汚れが溜まりやすいので、めくりながら優しく丁寧に洗ってくださいね。きれいになったら、会陰⇒肛門・お尻全体を洗って完了です。(※ちつの中には自浄作用があるので、洗わないでください)

湯上り後には、保湿剤を塗るのもお忘れなく。

まとめ

ヨニケアをしていないと、40代を過ぎてから体に不調をきたします。

日ごろからヨニケアで骨盤や骨盤底筋を鍛えれば、PMS・PMDD・生理痛の緩和などが期待できるうえ、婦人科系疾患のリスクも遠ざかるでしょう。

自分の体を知り、いたわり、ケアしてあげてください。ヨニケアを習慣化して、年齢不詳の美肌を手に入れましょう。

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