ほとんどの女性にとって、生理は大変なもの。
生理痛はもちろん、頭痛や貧血などの身体的症状や、イライラしたり落ち込んだりとメンタルに影響することも少なくありません。生理前にはPMSに悩む方も多く、ひと月のうち半分程度は女性特有のさまざまな症状に直面しているのではないでしょうか。
生理中の症状を和らげるためには、食べ物を活用するのがおすすめです。
日々の食事の中で上手に摂り入れて、不調を軽やかに乗り越えていきましょう。
生理痛を和らげる食べ物
腰やお腹にくる、生理痛。
冷え性の方は特に生理痛が重くなりやすいので、体をあたためる食材を摂り入れましょう。
たとえば生姜。薬味として使うのも良いですし、ドリンクに入れるのもスパイシーで食欲をそそります。
また大豆食品もおすすめです。納豆や味噌など大豆から作られた食べ物には、女性ホルモンに似たはたらきをする栄養素(イソフラボン)が含まれています。
重い生理痛に悩んでいる方は、ホルモンバランスを整えることで改善が期待できるでしょう。
頭痛を和らげる食べ物
生理中の頭痛を和らげるためには、大豆食品がおすすめです。
前項で紹介したとおり、大豆には女性ホルモンに似た栄養素が含まれています。生理中の頭痛にはホルモンバランスが関係しているといわれているので、頭痛に悩んだら大豆食品を食べましょう。
重い頭痛で食欲が減退しているなら、あたためた豆乳や冷ややっこなど、のど越しを考えたチョイスで上手に摂取してください。
貧血を和らげる食べ物
出血が続く生理中は、貧血になりやすいので注意が必要です。
立ちくらみなど貧血を感じているなら、鉄分が豊富に含まれた食べ物を選んでください。
たとえば、ひじき、牛肉、レバー、ほうれん草、プルーンなど。
流れた分の血を補給するためにも、日々の食事の中で上手に摂り入れていきましょう。
むくみを和らげる食べ物
生理中に、顔や足がぱんぱんになる方は少なくありません。
きれいにメイクをしても、しっかり髪型を整えても、鏡の前でむくんでいる自分を見ただけでゲンナリ……ということもあるでしょう。
むくみの原因として、カリウム不足が考えられます。
カリウムは尿や汗と一緒に排出されやすい栄養素なので、3食の中で意識的に摂り入れるのが得策です。
またカリウムはデリケートな性質を持っていて、食材を水で洗ったり、茹でたりしているうちに少しずつ流れてしまいます。フライパンで調理しておいしく味をつけるのも良いですが、できれば生野菜としてそのまま食べたり、茹でた汁もそのまま飲めるスープとしてつくったりするのがおすすめです。
カリウムが多く含まれている食べ物は、穀物・海藻・果物などいくつもあります。
たとえば、里芋、かぼちゃ、じゃがいも、きゅうり、納豆、ひじき、とろろ昆布、バナナ、メロン、りんごなどです。
外食など偏った食事をしていると。なかなか摂る機会がないでしょう。栄養を意識した健康的な食事を習慣化してください。
気分の落ち込み・イライラ感を和らげる食べ物
普通に話しかけられただけなのに、「うるさい!黙っていてよ!」なんてイライラした経験は女性なら一度はあるのではないでしょうか。
イライラや落ち込みなどコントロールできないほどの感情の起伏に、自分自身さえ振り回されて疲労困憊。生理期間が終わってホッとするのもつかの間、1か月もすればまた生理中の不快感に悩まされることになるのです……。
感情の起伏を抑えるためには、カルシウムの摂取がおすすめです。
たとえば牛乳やチーズ、小魚などが代表的でしょう。
カルシウムを摂取すると交感神経のはたらきが抑えられるので、イライラの原因を根本から改善することが期待できます。
さらに効果を高めるため、ひと工夫。
牛乳は冷蔵庫から出してそのまま飲むのではなく、適度にあたためてホットミルクにしましょう。体があたたまるので心身ともにリラックス。寒い冬には特におすすめの方法です。
生理中に避けたほうが良い食べ物
生理中のさまざまな不快症状。
あまりのつらさに、好きなものを好きなだけ食べたくなることもありますよね。
しかし、食べるものには要注意。
食材によっては、余計に症状を悪化しかねません。
生理中には、甘いもの、脂っこいもの、冷たいものは避けるよう意識してください。
「生理でイライラするからチョコレートが食べたい」と思うこともあるでしょう。
しかし糖分を摂りすぎると、感情の起伏にさらに輪をかけることになります。
ケーキなど脂質が多い食品もご注意ください。肝臓の機能に影響を及ぼすため、女性ホルモンの代謝が悪くなる可能性があります。肉類も脂肪が多いものは避けて、できるだけ赤身を選びましょう。
氷を入れた飲み物やアイスなど、体を冷やす食べ物も避けてください。
体が冷えると、生理中の症状が余計に悪化します。
冷蔵庫から取り出したドリンクも、できるだけ常温になるまで待ってから飲むようにしましょう。
まとめ
生理痛、PMS、頭痛、貧血、イライラ、むくみ……。
女性特有の不快な症状に、毎月直面する女性たち。
生理を止めることはできませんが、生理にまつわるさまざまな症状を和らげることはできます。
食べ物の持つ栄養素やはたらきを知れば、悩みにピンポイントでアプローチすることも可能です。
3食の食事に“生理中に最適な食べ物”を摂り入れて、生理と上手に付き合っていきましょう。