生理中だけど、大好きな彼といい雰囲気に…。そんなとき、あなたはどうしますか?「生理中だけど大丈夫!」「むしろ妊娠しなさそう!」と、ついセックスに流れてしまう女性も多いのではないでしょうか。
実は、生理中のセックスには多くのリスクが潜んでいます。軽い気持ちでした行動によって、取り返しのつかない事態になる可能性も…。
では、一体どのようなリスクがあるのでしょうか。今回は、大きく「3つのリスク」に分けてご紹介します。自分の身を守るためにも、生理中のセックスの危険性をしっかりと学んでおきましょう!
妊娠リスク
1つ目は、生理中のセックスによって妊娠するリスクです。一般的に、排卵日は生理1日目から2週間前後だといわれています。しかし、これはあくまでも生理周期が安定している人のケース。生理不順の方は、それよりも早い時期に排卵する可能性があります。
なかでも10~20代前半の方は、生理周期がまだ安定しておらず、排卵日が前後するケースも珍しくありません。また、生理がいつも以上に長引くことも考えられます。たとえ生理中でも、妊娠しやすい排卵日に重なる可能性は十分あると認識しておきましょう。
なかには、「私は生理周期が安定している」「基礎体温から排卵日を予測できている」と安心している方もいることでしょう。しかし、体調の変化などによるホルモンバランスの乱れは、生理周期にも影響を与えます。そのため、排卵予定日や生理周期が必ずしもズレないとは限りません。
よく「安全日だから大丈夫」といった言葉を耳にしますが、この考え方にも注意が必要です。排卵日が変われば、妊娠しやすい日も前後します。「安全日」や「危険日」といった言葉に惑わされず、妊娠リスクは常に意識しておきましょう。
また、精子の寿命は3日前後といわれていますが、なかには5日間も生き延びるケースもあります。つまり、セックスした日が排卵日でなくても、生き延びた精子によって妊娠するパターンもありえるということ。意外かもしれませんが、生理中のセックスにはこうした妊娠リスクが伴うのです。
性感染症リスク
そもそも、生理は剥がれ落ちた子宮内膜が体外に排出される現象です。そのため、生理中の膣や子宮は普段以上にデリケートな状態に。そして、免疫力が落ちてしまう時期でもあります。そのため、いつもと同じようなセックスでも膣内が傷ついてしまい、そこから性感染症に感染する可能性が高まります。
また、経血に触れることにより、男性がクラミジアやHIV(ヒト免疫不全ウイルス)などに感染するリスクも。性器を挿入しないオーラルセックスにおいても、口や性器などに経血が触れやすいため同様です。
そのうえ、性感染症はハッキリとした症状が表れることが少ないため、本人が自覚していないケースも珍しくありません。「いつも生理中にセックスしているけど、何も起きていないから大丈夫」といった油断は禁物です。
子宮内膜症リスク
3つ目は、子宮内膜症のリスクです。子宮内膜症は、子宮の内側を覆う膜が本来あるべきでない場所にあり、エストロゲン(卵胞ホルモン)により増えてしまう病気。女性の約6~10%が患っているといわれています。
その原因の1つとして考えられているのは、経血が骨盤内に逆流すること。生理中のセックスにより経血が逆流し、子宮内膜症になる、もしくは悪化する可能性があるのです。男性器だけでなく、いわゆる大人のおもちゃを使用した挿入も控えておきましょう。
また、子宮内膜症も自覚症状が表れにくいため、気が付いていない女性も少なくありません。すでに子宮内膜症になっている場合、生理中のセックスでさらに悪化してしまう可能性も。そのほか、不妊の原因に繋がるリスクもあります。
あなたのカラダにも痛みが出ることも
生理中は膣や子宮が普段の状態と異なるため、いつも通りのセックスでも痛みが出るケースが見受けられます。さらには、「また痛みを感じるかも」「セックスが怖い」とトラウマになってしまう可能性も。これでは、せっかくの好きな人とのセックスが苦痛になってしまいますよね。
ただでさえ、生理中は生理痛やイライラなどで体調を崩しやすい時期。メンタル面も不安定になりがちです。こんなときこそ無理はせず、体を休めることを優先しましょう。映画鑑賞や読書など、ゆったりとしたデートを楽しむのもいいですね。
まとめ
生理中のセックスには、妊娠や経血による性感染症の感染、子宮内膜症の3つのリスクがあることが分かりました。「せっかく彼と会えたのだから、生理中でもセックスしたい!」と考える女性は多いはず。しかし、それはこうしたハイリスクが伴う行為なのです。
「どうしても彼とセックスしたい!」というときは、出血が少なくなる生理の後半まで待ちましょう。そして、セックスの前にはシャワーを浴びて、お互いの体を清潔な状態にしておくことも大切です。コンドームも、忘れずに使用してくださいね。
また、彼と会う日が事前に分かっている場合は、ピルを飲んで生理日を調整しておく手もあります。ただし、すでに始まった生理をストップさせることはできません。また、生理を早めたい場合は、前月の生理中からの服用となります。スムーズに調整できるよう、できるだけ早い段階で婦人科に相談しておきましょう。
彼と楽しめるスキンシップの手段は、セックス以外にもたくさんあります。彼に納得してもらうため、生理中のセックスのリスクをあらかじめ伝えておくのもいいですね。お互いの体を守るためにも、「セックスは安心できる時期に!」と気を引き締めておきましょう!